不動産の相続 分割方法は?メリット・デメリットを解説

不動産の相続 分割方法は?メリット・デメリットを解説

不動産の相続 分割方法は?メリット・デメリットを解説

2021/07/07

この間亡くなった田中さん。国道沿いの大きなスーパーに土地を貸していたんですって。3人息子がいて、相続のことでごたごたされてるみたいよ。

解説者

続のことでトラブルになりやすいのが、土地・不動産です。お金や証券でしたら。

現在の価値がはっきりしていますし、分割もしやすいものです。しかし、土地や建物となると、単純にはいきません。


それでは、どうしてそうなってしまうのか、まず原因からみてみることにしましょう。

不動産の分割のしかた

現物分割

文字どおり、土地や建物そのものを、長男、次男、三男と分けていくことです。


一見かんたんなように見えますが、そうでもありません。
3人それぞれに均等にいきわたるように、まったく同じ条件の土地・建物が揃っているということは、よほどの事がない限りありえないでしょう。

 

いくつかある土地・建物を相続するような場合でも、それぞれの土地の価値自体が一定のものではありません。
幹線道路に面した比較的地価が高くなりやすく有利な場所と、細い路地しかない山のなかの土地といった場所だったとすれば、そのどちらかと言われれば幹線道路沿いの土地を引き継ぐほうがお得な感じがします。正当な遺言書でそのように書かれてあれば、それに従わざるを得ないでしょうが、相続人どうしが話しあって決めるとすれば、そう簡単に決まることにはならないと思います。

また、ひとつの土地・建物を分割して分けようという時もどうでしょう。ひとつの土地を分割してそれぞれに分けることを「分筆」といいます。


さきほどの例と同じように、土地のある一角は幹線道路に面していてお店などに貸したり、土地そのものも高く売れそうな場所になり、その反対は川や山に面しているだけで、どうにも使えないような場所になってしまう。そんな分筆に納得いくものでしょうか。少なくとも、面積に差をつけるなど両方の価値が同じになるようにしなければ全員の納得を得られないでしょう。
いずれにしても、全員でお話あいをもち、合意に至れば、法務局で分筆登記を行うこととなるでしょう。それにより、土地の地番に枝番がつくなどして、分割された土地にも地番が新しく加えられます。

 

(分筆登記の例)
〇〇町1丁目1234
〇〇町1丁目1234番
〇〇町1丁目1234番1
〇〇町1丁目1234番2

 

相続人全員で遺産分割を話しあうことを、遺産分割協議といいます。実際に会って話しあうことはせず、郵便などの書面だけで意思疎通しても構いません。そこで話し合った内容を書面にしたものが、遺産分割協議書です。さきほどの土地も、それぞれに分けられた地番を、それぞれの持ち物として明記していくこととなります。


遺産分割協議書は、土地や建物といった不動産だけでなく、お金、証券、自動車、家電など遺品としてリストアップされたものを、相続人それぞれに分け、それぞれが承諾したことを証明する資料となります。
相続人全員による話し合いのすえ、遺産分割協議書がまとまった後、さきほどの土地の名義を新しく引き継いだ人の名義に変えていくための手続きをします。そして、この土地の分割は完了となります。

 

現物分割のメリットとデメリット

メリット
・相続人の方それぞれの土地になり、自由に使える
・新たに土地の所有者となった人の意思で売却したり、貸出したりすることができる

 

デメリット
・土地の面積がそれぞれ小さくなる。
たとえば賃貸マンションを建てるなどの用途には広い土地のほうが価値として高くなる傾向があります。逆に狭くしてしまうと、その価値が減ずることもあります。

・不公平が生じる可能性がある。
さきほどの例にもありましが、幹線道路沿いとその反対などといった分割のしかたでは、相続人それぞれに不公平感が生じてしまうことも考えられます。一度納得はしたと言っても、あとから不公平だったと感じることもあるかもれません。遺産分割協議書で承諾されたものを後から変更するということは非常に難しく、不仲の原因になったりすることも考えられます。

・土地分割の手続きのなかで、測量や製図といった作業が必要となり、土地家屋調査士などの費用がかかってきます。

代償分割

これは、誰かひとりが土地のすべてを引き取り、引き取った人が、他の相続人に土地の代わりとして、お金を支給するという方法です。実は、あまり一般的に用いられる方法ではありません。

使われる例としては、亡くなったお父さんが会社を経営していて、兄弟のうち誰かが、その会社を引き継ぐ場合などです。


たとえば、次男、三男は公務員や、大手企業の会社員などをしていて、今後とも会社とは無縁の生活を送るなかで、長男が会社を引継ぎ、亡き父のあと社長に就任するなどのケース。お父さん個人の土地に会社の事務所などを建てているなど、会社の役員がその土地を管理するほうが適する場合などがあたります。
スーパーに土地を貸しているといった場合も、この代償分割は検討に値します。

 

代償分割のメリットとデメリット
メリット
・土地を小さく分ける必要がないので価値がそのまま残る、
・資産を分割するということとして捉えると、お金といった数えられるものに代えるので、わかりやすいというメリットがあります

デメリット
・土地を引き取った人が、他の相続人に支払えるだけの現金資産を持っている必要がある。
・土地の評価を間違えなく行う必要がある。
・土地の現在の評価額に基づいて現金で支給することになりますが、将来の価値まで見通すことはできないので、長い目でみると不公平感となる場合もある。

換価分割

これは一般によく用いられる方法で、要するに、不動産を売却して、売却してできたお金を分割するという方法です。
相続人それぞれがすでに家をもち、それぞれ生活をしているなど、お亡くなりになった人の不動産が不要となる場合や、資産としての不動産が大きすぎて相続税の支払に支障がありそうな場合などにも検討の対象となります。

 

売却までの手順
1)相続人のあいだで、売却をするという合意を形成
 いくつか土地がある場合、どの土地を売って、どの土地を残しておくかといったことも合意内容に含まれてきます。本当に不要な不動産や、更地などは早く売ってしまいたいところでしょうし、今後も利益を生み出してくれる好立地な収益物件を手放すことはしたくないでしょう。
2)共同登記か単独登記かを選択
 共同登記とは、相続人全員がその土地を共有するために、全員が共同名義人として登記するということです。
相続人全員が揃う機会が多かったり、連絡を取り合うのに支障がなかったり、また、その不動産が早いうちに売れることが明らかな場合はこの方法でよいとおもわれます。
不動産を売却する時において、相続人全員の立会いが原則必要であったり、委任状の取りつけがスムーズであったりする必要があるからです。
これが時間が経つにつれ、お互いの連絡ができなくなり、売却ができる段階となったときに支障をきたすようになることがあります。

  単独登記とは、相続人の代表がその土地を引き受け、売却した後に、売却で得たお金を他の相続人に分配するという方法です。
不動産というものの多くは、なかなかすぐに売れるようなものでもないですし、おひとりのご意思で売買の契約をすすめられるので、売買の契約においてはスムーズに取り計らうことができるものです。

 

このときに注意する事があります。
まず、遺産分割協議書に、土地を引き受け、いったん所有者となる人が、遺産としての、その土地を換価分割を目的として取得すると記述する、ということです。
もしこれが書かれてなく、売却した後でのお金のやりとりが相続人の間で行われた際に、お金をもらった側の人のほうへ贈与税がかかる場合があるからです。
そして、売買が成立し、土地代金が入金されたときに、売買を行った相続人の方は、早期相続人に、早期に分割分のお金を分配してあげることです。このときに不足などがあれば、その後の親族間での不仲になってしまいます。

 

換価分割のメリット デメリット

メリット
・わかりやすい お金で資産を分割するので、わかりやすく、公平性がでやすい。
・相続税などの納税が必要となるときのための、現金の準備になります。
・相続税の節税
 納税に用いられる不動産評価額は実際の売買代金より低くみられるので、
その分納めるべき相続税も低く算定されます。


デメリット
・不動産売却までに期間がある程度かかる
・売買仲介手数料 相続の割合に応じて相続人全員で負担
・特に共同登記の場合、相続人全員で売買価格などの条件に合意を得ることが必要

共有分割

これは相続人全員で共有してくときに使われます。


相続してのち、遺言書の執行や、遺産分割協議もせず、特になにもしなければ、自動的にこの共有分割となります。そして、共有物におけての所有権の割合が、法定相続割合に従ったものとなります。もちろん、相続人の間で話し合い、合意に至れば自由に割合を設定することもできます。


しかし、これにも問題があって、次や、その次の世代に相続するときになって、まったく知らない先祖の土地を引き継いでいたという事になりかねません。そして、自分の知らない親族と共同で相続する形となっていたりすると、その不動産を処分するにも、その連絡だけにも苦労はしますし、とても支障をきたすこととなるでしょう。

まとめ

相続時に不動産を分割する4パターンを紹介してきましたが、ご自身と他のご相続人様とのメリットやバランスを考えて、これらをうまく組み合わせ、みなさんでご納得のいく分割にトライしてみてください。

 

相続そうだん室おかやまでは、このような遺産分割協議の際にもお手伝いいたします。


ご遺族間みなさまでの会議の準備から、司会、進行。
ご遠方などのご相続人様とのご連絡、お気持ちを配慮した適切な文書の作成。


また、適正な遺産分割協議書作成に向けた議事録の作成、および、書士および税理士の手配。そして、皆様が納得のいく分割となるような分割案のご提案。
さらに、その前提となる土地を含む遺品類の整理および査定なども。

 

特に、相続税申告までの10ヶ月間に於いて、スムーズな結果を求められる皆様には必要なサービスであると自負しております。
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